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川を見てゐた手だらうかうつすらと電車の窓にしろき跡あり

2014-01-01から1ヶ月間の記事一覧

【歌集『galley』の気になる歌】

青磁社のフェイスブックで【歌集『galley』の気になる歌】が始まっていました(後追いですみません。さきほど気がついて、ばっちりと目が覚めたところです)。 https://ja-jp.facebook.com/pages/%E9%9D%92%E7%A3%81%E7%A4%BE/258604550842687 田中槐さんと…

装幀放談(2)

澤村:濱崎さんの装幀で私が一番感銘を受けたのは、河野裕子さんの歌集『母系』です。(実物を取り出す) 永田:お! どっちだ? 初版か2刷か? 澤村:え? 永田:初版と2刷で違うんですよ。(帯をめくって)ああ、これは初版だ。 濱崎:うん、やっぱり初…

装幀放談(1)

さて、このブログを開設するに至った本題に入りたいと思います。 濱崎実幸さんの装幀による『galley』を手にしたとき、著者としてというより、本に興味のある者として心が躍りました。まず、読者からも感想のあった「紙の感触」。「なんだこれは」という驚き…

書評と作品評

東郷雄二さんが「橄欖追放」のページにて、『galley』を読んでくださいました。こちら。http://lapin.ic.h.kyoto-u.ac.jp/tanka/tanka/kanran136.html ありがとうございました。 島崎健先生に触れてくださったので、島崎先生と夫の関係について少し。 エレガ…

書きました。

角川の「短歌」1月号、2月号、3月号で「歌集歌書を読む」を担当します。1月号は既刊。こちら http://www.kadokawagakugei.com/zasshi/tanka/ 鯨井可菜子『タンジブル』、花鳥佰『しづかに逆立ちをする』、水本光『残照の野に』、身内ゆみ『朝星』、田中一…

詩歌の不意打ち

読売新聞1月12日朝刊の長谷川櫂さんのコラム「四季」にて、『galley』から 川を見てゐた手だらうかうつすらと電車の窓にしろき跡あり が掲載されました。結露した窓に誰かが手を添えている写真が付いていました。 ほかの地域は分からないのですが、「四季…

仕事の歌―天道なお

天道なおさんとは私は同世代です。仕事の歌に心打たれました。 ideaはときに熱風 明け方のデッドラインを飛び越えよ、鹿 ほどけゆく飛行機雲になけなしの我のキャリアがかさなりてゆく 水圧に激しく歪む海亀の卵であるのかオフィスの我は 誰がために働くわれ…

仕事の歌―河村盛明

仕事の歌について、最近読んだ歌集から。 輪転機ひびき伝ふる書庫の中此処に来て独りのわが時間 紙乱しまた一日過ぎし机の上手にあたたかく夕光及ぶ 最終版終りしあとの安らぎに柱は青き色に明け初む 日ごと袖を汚して帰る活字文化頽(すた)れゆく時近から…

書評

田中濯さんのブログ「いただきものに感謝」http://d.hatena.ne.jp/artery/にて『galley』の書評が掲載されました。ありがとうございます。 また、砂子屋書房HPの藤島秀憲さんによる「月のコラム 歌集を持って本日もカフェ」http://www.sunagoya.com/jihyo/…

初めて知った。君の名前は光村という

歌集のあとがきで活版印刷に触れましたが、写植の時代というのもあったんですよね。 文字の食卓 作者: 正木香子 出版社/メーカー: 本の雑誌社 発売日: 2013/10/24 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商品を含むブログ (5件) を見る 文字の、書体の印象を…

青磁社Facebookで

青磁社のFacebookで『galley』を紹介くださっています。 https://ja-jp.facebook.com/pages/%E9%9D%92%E7%A3%81%E7%A4%BE/258604550842687 どの本も美しく撮影されているのと、装幀の話が少し明かされているのをいつも楽しみにしています。『galley』に使わ…

2014年

あけましておめでとうございます。 雑然たる日々のすきまに見えきたる光の如く年を迎うる 高安国世『光の春』(1984年) 毎年、大みそかも更けてくるとこの歌を思い出します。「年を迎うる」とありますが、年が明けてから、というよりは、あと少しで年が改ま…