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川を見てゐた手だらうかうつすらと電車の窓にしろき跡あり

2014年

あけましておめでとうございます。

 雑然たる日々のすきまに見えきたる光の如く年を迎うる 高安国世『光の春』(1984年)

毎年、大みそかも更けてくるとこの歌を思い出します。「年を迎うる」とありますが、年が明けてから、というよりは、あと少しで年が改まるという歳末の歌なのではないかと思います。すきまにかすかに見えてきた光にすがるように、新しい年へ少しずつ近づいていく。雑然たる日々がいったん浄化される、その時を待つ感じでしょうか。皆さまにとって、良き年となりますように。外はまだ暗いですが、私のところにも光のような新しい年がやってきました。