galleria!

川を見てゐた手だらうかうつすらと電車の窓にしろき跡あり

祝☆

歌集『galley』の装幀が、第48回造本装幀コンクール(主催:日本書籍出版協会、日本印刷産業連合会)の文部科学大臣賞に決まりました。発表はこちら↓

http://www.jfpi.or.jp/topics_images/tpc99_113.pdf

装幀の濱崎実幸さんは何度も入賞されていますが、文部科学大臣賞は初めてとのこと。おめでとうございます。私もすごくうれしいです。galleyが本当に海に漕ぎだしてしまった気分です。東京国際ブックフェア(7月2日から5日、東京ビッグサイト)で展示されるということなので、よろしければ足をお運びください。10月にドイツのフランクフルト・ブックフェアでも展示って書いてあるけど、これは本当!? 信じられない。フランクフルト・・・行ったことないよ。遠いよ(泣)。

濱崎さんはアンドレ・ケルテスの写真集『読む時間』(創元社 http://www.sogensha.co.jp/booklist.php?act=details&ISBN_5=70060)でも出版文化産業振興財団賞に入賞されました。濱崎さんは渾身のお仕事をいったいいくつされているのか。もう、すごい、負けてられない!の一言です。

さらに、堂園昌彦さんの歌集『やがて秋茄子へと到る』(港の人)の関宙明さんの装幀が、日本印刷産業連合会会長賞に選ばれました。装幀もすばらしかったから、良かった!

何がうれしいって、年1回の書籍の全ジャンルにおける装幀の賞に、歌集が2冊も入っていることが、良かったと思うのです。歌集や詩集が、本の装幀を高いレベルへとけん引した時代がかつてあったわけですが、現在は必ずしもそういう状況ではない。けれど、詩歌というジャンルが、ジャンルの外に向かって美しいものを生み出す可能性を秘めている、とちょっとでも手応えを感じられることがうれしい。短歌よ、もっと広がれ、旅をせよ、と思います。

と、書き終えて数分後、「塔短歌会60周年」ツイッターでお知らせくださっていることに気がつきました。

https://twitter.com/toutankakai60th/status/464396484503298049

ありがとうございます。って、濱崎実幸さんのご受賞ですから、そして、青磁社さんの誠実で熱意あるお仕事の賜物ですから、私はこのへんでちょちょいと下がらせていただきます。ほんと、いい夜でした。